ありがとう子どもたち

ありがとう子供たち わたしの教育とは

子供たちは無垢だ。特に。私が担当している子たちはそうだ。 一人の先生に3年間も担当されるということは、仮にどんなに素晴らしい教師であったとしても、子供にとっては煙たいものである。新鮮味がなく、「またか」という言葉が当然出てくる。 しかしわた…

ありがとう」「ごめんなさい」が言える子(5)

「ありがとう」「ごめんなさい」という言葉は、「おはよう」や「こんにちは」などの挨拶の言葉と違い、相手が自分のために何かしてくれたときや、相手に迷惑をかけてしまったときなど使う言葉であり、より深い意味で人との親密なかかわりの中で使われる言葉…

ありがとう子供たち  おかあさんの愛

今年入学したH君、入学当初は私と溶け合うことができなかった。彼の話す言葉も理解できなかった。 しかし、何回か交流学級に迎えに行くうちに、彼のにこやかな表情がよみとることができるようになった。その笑みの中から「おはよう」という言葉が分かり、「…

ありがとう子供たち すばらしき子供たち  燃えたぎる生命の炎

みんなの中に入ってじっとすることのできない2年生のMi君、1年生のN君とM君、歌は歌えなくても、ハーモニカは演奏できなくても、音楽会に参加できるかどうか、とても心配だった。練習のときはじっとしてくれず、大声をだしたり、ステージの上で走り回…

ありごとう子供たち  交流学級の先生、子供たちを信じて

障害児学級の子供たちにとっては、通常学級との交流学習は重要である。交流学習によって、多様なことを経験し体得してくる。 1年生の時のN君、初めての交流学級での学習は大変だった。一時間ずっと泣きわめいていた。片手にN君を抱きかかえて指導された時…

ありがとう子供たち ?. 戦いの中から得たもの 子供の可能性を信じて 泣いても嫌がっても

2年生になったN君、新しい教室で給食を食べようとしない。私の手を引っ張り外へ連れ出す。「給食だよ」と言ってもぐいぐいと私を引っ張る。連れていったのは、1年生の時の教室。そして、座っていたところに私を連れて行き、ここで食べるのだと要求する。…

ありがとう子供たち ? 戦いの中から得たもの 子供になりきって

N君を中心としたかかわりの中から 子供との心のふれあい 子供になりきって 二年生のK君、彼の口から出る言葉を聞いた者は、家族以外誰一人もいない。ただ、うつ向きかげんから隠れるように私を見る眼だけが、彼との対話であった。 今日、初めて自分の教室…

はじめに(指導記録より)

教えても何の効果もない。何を教えてよいか分からない。今での経験が何の役にもたたない。学校に行くのが苦しい。 寝言の連続。眠れない夜が続く。教師としてやりきれない苦しい日が続く。 53・ 4・15 53年度にはじめて障害児学級が設置され、障害児の指導…