子どもにチャレンジさせよう(1)

 この頃の子どもはチャレンジしようとする意欲が乏しいとよく言われます。なんだか気が弱く、何事においても失敗を恐れ、積極的に物事に取り組もうとしない子どもが多いように思います。子どもの学習意欲を高めるためには、何よりも子どもにチャレンジ精神を高めていくことが大切です。
 自分の持っている力を用いて、様々な課題を解決することに自信と喜びを感じている子、新しい課題を自分から進んで探し求めようとしている子、自分の努力がよりよい結果へ至るであろうという肯定的な見通しを持っている子、このような子どもたちはチャレンジ精神が豊かな子どもです。
 逆に、他人と比べて自分は劣っている、能力や長所を欠いていると感じている子、自分ができる最低限のことしかやる気になれない、それも嫌々やっていることが多い子、自分の将来については悲観的にしか感じられない、努力しても無駄だから、今を楽しく過ごせばいいと考えている子、このような子どもたちは、チャレンジ精神が乏しい子どもです。
 このように自分自身に対する否定的態度が慢性的に続いた場合、「心の健康」が損なわれる危険性があります。チャレンジ精神は子どもの学習意欲を高めるだけでなく、子どもが精神的に健康に過ごすために必要なことです。
 子どものチャレンジ精神を育てるためには何よりも大人の行動を変えなければなりません。
 まず、第一に子どもができたことをほめる親であることです。これは、今までにも様々なことを通して書いてきました。今、目の前に居る子どもをみて、「悪いところ」よりも「よいところ」を多く思いつかれますか。ややもすれば、「悪いこと」はすぐに思いつくが、「よいところ」はなかなか思いつかない場合が多いのではないでしょうか。
 第二によその子どもと自分の子どもを比べて自分の子どもを悪く言う、他のきょうだいと比べて「○○ちゃんはだめね」とすぐに比較をするようなことをせず、その子のよさを認める親になることです。
「あなたの子らは、あなたの食卓を囲んで、オリーブの木を囲む若木のようだ。」詩篇128篇3節グッドニュース2004年1月号