十分にほめて認める

  成人しても自分の持ち物が整理整頓できない人をよく見ます。まして、小学生になっても整理整頓が出来ない子どもが多いのも当然です。成長してから整理整頓のしつけをつけようと思ってもなかなか出来ないのが現実です。幼い時から習慣化していくことが何より大切です。
 幼児期における整理整頓のしつけのポイントは遊びの中で楽しく生活習慣化していくということです。この時期は子どもの運動能力も、言語も発達し生活領域の広がりを見せ、遊びも広がっていきます。ですから、片付けることを中心として、しつけていくことが重要です。一番の基本ですから、丁寧に習慣化を図っていきたいものです。
 そのためには身体を動かすことを通して習慣化させていきます。たとえば、「お片づけゲーム」として親と競争したり、順番にリレー方式で片付けをしたりして楽しみながら自然と片付けの方法が身に付けるようにするとよいと思います。また、保育園や幼稚園などで行われている歌の合わせて片付けをするというのも有効な方法です。
 小学校に入学するような時期になると生活環境が家庭から学校へと広がり、急に広い社会場面に適応することが必要になる時期です。ですから、この時期には出したものはきちんと元の場所に戻すという習慣を身に付けさせることが大切です。
 学校においては、みんなで使うものがたくさんあります。次に使う人のことを考えて、あったところに戻すことができるようになることを常に指導しています。
 家庭でも、親が「元の場所に戻す」ということを言葉や態度で教えていくことが重要です。そのことができれば、自然と自分の持ち物も次に使うことを考えてもとの場所に戻す習慣が身につくようになります。
 小学校中学年における整理整頓のしつけのポイントは子どもの自主性を重んじ自分なりの整理整頓の方法を工夫させることが重要になってきます。
 子どもにしつけを身につけさせるためには、親は十分にほめて認めてあげることが大切です。このことによって子どもは自分の行動が正しい行動であるということが裏付けられ、次の時に自身をもって行動できるようになります。
「彼が認める者には、栄誉を増し加え、多くのものを治めさせる。」ダニエル書11章39節 グッドニュース2002年12月号「母と子の相談室」より