あせらずに、子どもに話す親

子どもは、やってはいいいこととやってはいけないことの区別は自分ではできません。これをはっきりと区別していくようにさせるのは、親の大きな役目です。
 親にはいろいろな親がいます。ある女子中学生は平気で万引きをします。教師がいくら注意をしても直りません。それもそのはずです。親が子どもに万引きをすることを勧めているのですから。このような親は極端な例でしょう。
 親は、子どもがいけないことをした時、この時をチャンスとして、なぜいけないのか説明をして子どもの本能が覚えるまで繰り返していくことが肝心です。
 子どもがいけないことをした時、親が、瞬間湯沸し器のようにヒステリックになって子どもを怒鳴りまくれば、子どもはなぜ怒られているのか、何が悪かったのか分からずにただおびえ、心を閉ざしてしまいます。そうなれば何時か必ず心の爆発をするようになるのです。その結果中学生や高校生になっていろいろな形で反抗するようになることもあります。それでは、何の効果もありません。
 子どもがやってはいけないことをした時は、その瞬間を逃がさずに、なぜ悪いか、なぜやってはいけないのかを分かりやすく説明をして、子どもが納得するまで説明をするようにして欲しいです。その時に、「そんなことをするとおまわりさんに叱られるよ」とか「先生に叱られるよ」と子どもに言っている親の姿をよく見ます。これでは子どもは本当に納得はしません。してはいけないことを、わかりやすく子どもに説明をしてやればいいのです。
 それと同時にやるべきことを教えていくようにして欲しいです。それは、できるだけ早い時期からしていくことと効果があります。幼稚園に入園してからでは遅すぎます。子どもは、一回の説明だけでは本当のものにはなりません。やってはいけないことをするたびに、説明してやることです。決して「あんたは何回言ったら分かるの」という言葉をだしてはいけません。子どもの心に染み付くまで繰り返してください。
 しつけは、あせらずに、親が手本を示し、じっくり子どもが理解するまで話していくようにしてこそ効果があります。
「父たちよ。子どもをおこらせてはいけません。」エペソ6章4節 グッドニュース2002年11月号「母と子の相談室」より