朝会の話73 春の運動会 励ましの風を受けて

 おはようございます。
 1年生が入学して、はや3週間が経ちます。毎日、元気に5年生や6年生のお兄さんやお姉さんに手を引かれて学校にやってきます。とてもうれしそうです。先生も毎朝、会っていてとてもうれしくなります。また、20分の休み時間も6年生のお兄さんやお姉さんと一緒に遊んでいます。1年生の子は、とてもうれしそうです。
 先生は、時々1年生の教室に行きます。先生のお話をちゃんと聞いているお友達がとても多いのでびっくりしました。
 きょうは、みなさんが楽しみに待っていた春の運動会がはじまります。先生もお父さんやお母さんもとても楽しみにしていてくださっています。
 みなさんの目の前に、大きなこいのぼりが上がっていますね。今日をいつものこいのぼりと一緒に、沖学級、植原学級のお友達が作ったこいのぼりも元気に泳いでいます。とても楽しそうですね。
 去年の春の運動会で、こいはとても元気がよいということをお話しました。2年前には、こいはとてもやさしいということをお話しました。5月の子供に日には、みなさんが、元気で、やさしい子供になってほしいとの願いをこめて、こいのぼりをあげます。
 ところが、こいのぼりも風がなくては、元気よく泳ぐことができません。
 先生の家にも、こいのぼりがありました。でも、もうずっと前にあげられなくなりました。5年間程はあげたのですが。あげられなくなってしまったのです。先生の家の周りには、家が少なく、初めのころは、いっぱい風を受けて、元気よく泳いでいたのですが、家が沢山建ったので、風が当たらなくなったのです。
 いくら、りっぱなこいのぼりでも、風が当たらなくなると、こいのぼりもとてもさびしく、かわいそうでした。それで、先生の子供が通っていた学校のこいのぼりが痛んだので、学校にお願いして、学校であげてもらうようにしたのです。広い学校の運動場でこいのぼりはとてもうれしそうに泳いでいました。
 ちょうど、みなさんも立派になるためには、たくさん風を受けなければなりません。それは、どんな風でしょうね。
 それは、皆さんを暖かく励ましてくれる風なのです。
 みなさんがりっぱに大きくなるために、おうちの人たちは、みなさんが学校に行く時に「いってらっしゃい。困っている人がいたら、手をかしてあげましょうね。」と言って励ましてくださいます。学校ではお友達が「ぼく応援してあげるから、がんばりよ。」と言って励ましてくれます。また、先生は「いいよ、いいよ、その調子でやってごらん。もう少しだよ。」と言って励ましてくださいます。みんなの暖かい励ましを受けて、みなさんはりっぱになるのです。
 こいのぼりのこいも、やさしい春風を受けて元気よく泳ぎます。みなさんも、おうちの人たちやお友達、先生の暖かい励ましを受けてりっぱになってください。
 今日の運動会も、おうちの人、お友達、先生の励ましを受けて、自分の力を精いっぱい出してがんばりましょうね。
 これで、私の話を終わります。1994年4月30日