朝会の話 50 30年前の茅の根

 おはようございます。
 2学期になって初めて運動場で朝会は表彰式でした。今日は30年前のここの運動場の様子をお話をしたいと思います。        
 この工事中、先生はほとんど学校に来て工事の様子を見ていました。
 溝を作る時、運動場のまわりを約1m掘り下げていました。上の方は運場場の土でしたが、途中から石が混じった土が現れました。約70cmぐらい掘った所からは、黒い土でした。運動場のあちこちを掘っても同じような様子でした。今から30年前までは、このあたりは広い田畑でした。 これがその頃の写真です。また、校長室に見に来てください。
 ちょうど6年生の後ろのあたりは少し深い目に穴を掘っていました。そこから、先生はこんな物を見付けました。これは茅の根です。30年前の茅の根が今も残っていたのですね。
 上唐櫃、下唐櫃には茅葺きの家があちこちに今も残っています。30年前まではもっと沢山残っていたそうです。その時の屋根をふいていたのがこの茅だったのです。30年前、この当たりは秋には稲が実り、茅が生え茂っているところだったのです。
 上唐櫃や下唐櫃のお百姓さんがこのあたりまで、農作業にいつも来ていたのですね。この所は、川がありません。稲を育てるのに一番大切な水は奥山川からひいてきたのです。北高校の裏、下唐櫃のお墓がある所に今も用水路が残っています。奥山川の上流から用水路を造り、水を送って稲を作っていたのですね。
 30年ほど前まで、秋になると稲がいっぱい実っていた頃のこの辺りを思い浮かべてみてください。
 今日は30年前の茅の根の話でした。1993年9月30日


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