テレビに浸らせない子どもに

 
子どもたちが自分専用のテレビを持つようになりつつあり、その視聴は、子どもたちの生活時間の中で大きな比重を占めています。ある調査によると小・中・高校生の平日のテレビの視聴時間は約2時間となっています。それに、テレビゲームで過ごす時間を加えると、3時間前後にもなるそうです。また、幼児に関するある調査では、過半数の者が2〜4時間もの時間をテレビの視聴に充てています。
今日の社会では、多くの多様な情報に簡単に触れたり発信したりすることをよい方向に生かせば、子どもたちの知性や感性を触発し、日常生活の幅を広げ、それを豊かにすることができます。  小学校でもインターネットの利用指導に力を入れるようになってきました。
 しかし、その一方で、情報メディア(テレビ・ビデオ・コンピュータ・テレビゲームなど)への過度ののめり込みは、子どもたちを屋内に閉じこもらせ、人間関係の希薄化、直接体験の不足、心身の健康への影響が心配されます。また、人間関係をつくる力、他人に共感して思いやる心などが子どもに十分にはぐくまれず、死や生に関する現実感覚の希薄化が生じることさえ懸念されます。その結果として、子どもたちの健全な心の成長に大きな影を落とすおそれがあります。
心を育てることが重視されている今日、子どもたちが、情報メディアにのめり込まないように考えていかなければなりません。
このために、
? 子どもたちが心から楽しめる魅力的な遊びや自然体験などの直接体験の機会を用意し、これにもっと参加させるという姿勢をとること、
? テレビやテレビゲームなどに子どもたちがのめり込まないように、各家庭でルールを設け、それを守ることを習慣付けるようにすること、などが必要です。
私は、夏に教会学校の子どもとキャンプに行きます。テレビがないところで、自然とふれあい、喜々として過ごす子どもたちの笑顔は忘れられません。私たちの子ども時代は自然の中での生活が中心でした。
「蟻のところに行き、そのやり方を見て、知恵を得よ。」   箴言6章6節