朝会の話 45 ほたるの季節になりました

 
 おはようございます。
 この唐櫃小学校に来て、うれしいことがいっぱいありますが、その一つにこの唐櫃には蛍がまだいるということです。
 先生が子どもの頃には、蛍は川があるとその辺りにはいっぱいいました。6月の中頃になると、蛍狩りに毎日のようにいきました。竹ぼうきを持って、暗くなると行きます。蛍を捕ることに一生懸命になり何度も川に落ちました。でも、そんなことにはお構いなく
  ほう、ほう ほたるこい
  あっちの水は辛いぞ
  こっちの水は甘いぞ
  ほう、ほう ほたるこい
と歌いながら、友達と捕り合いをしました。
 金網の細かい蛍籠に、つゆ草をいれ、口に含んだ水を掛けてしめらせ、捕ったほたるを入れます。
 家に持って帰り、部屋に籠をつるします。そして、電気を消して蛍の光を楽しみます。蚊が出る頃になると、部屋に蚊帳をつります。そして、その中に蛍を入れます。蛍と一緒に寝るのです。とても楽しいのですが、一晩で蛍は死んでしまいます。先生の子どもの頃の楽しい思い出です。
 ところが、今から、40年前頃から、蛍がだんだん少なくなってしまいました。それは、お米を作るのに農薬をたくさん使い始めたり、家で使った汚い水を流したりしたため、川の水が汚れて、蛍の幼虫が住めなくなってしまったのです。このままでは、蛍だけでなく私たち人間まで住めなくなってしまいます。そこで、お米を作るのにあまり農薬を使わなくしたり、家から出る汚い水を直接に川に流さないように下水道をつけたりして、川を汚さないようにしました。そのため、だんだんと蛍も見られるようになってきました。
 また、蛍の幼虫を育て、それを放流して蛍をいっぱい増やそうとしています。唐櫃小学校も友田先生や飼育委員会中心として蛍の幼虫を育てています。
 去年、先生は下唐櫃の奥山川に蛍を見に行きました。8時過ぎた頃から、川岸に蛍が明りをつけたり消したりして、沢山の蛍が飛んでいました。子どもの頃を思いだし「ほう、方、ほたるこい」と歌いたくなりました。
 後、10日もすれば、蛍が飛び交います。下唐櫃や上唐櫃の方にはきっと今年も蛍が美しい光を点すでしょう。
 私たちも川をきれいにするように心かげ、何時までも蛍が飛び交う美しい唐櫃にしたいものです。
 来週は、友田先生から蛍のことについてお話をしていただきます。楽しみにしてくださいね。
 今日は、蛍の飛び交う季節になりましたというお話でした。