朝会の話 38 入学式 入学おめでとう

 1年生のみなさんご入学おめでとうございます。
 今日は、90名のかわいい1年生が入学してきましたので、とてもうれしいです。たくさんのお客さんがみなさんの入学をお祝いをしに来てくださっています。また、6年生のお兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんが、とてもにこやかな顔でみなさんの入学を祝ってくださっています。うれしいことですね。さあ、声をあわせて、大きな声で「ありがとうございます」とお礼を言いましょう。
 今日の朝のことです。駅の方から学校にやってきました。ちょうど校門のところに来たときです。校門の所にあるさくらの木のおじいさんが
「校長先生、ごめんね。あのね、1年生の子がにゅうがくするときには、いっぱいさくらの花を咲かせるからねと約束したけれど、咲くのが遅くなってごめんね。今日入学する1年生にあやまっていてね。」
「うん、わかったよ。そう言っておくからね。」
「それからね、花が咲くのが遅れたのはね、急に寒くなった時に、寒い寒いと言って体を動かさずにいたからなの。だから、花を咲かすのが遅れてしまったの。でも、もう少し待っていているといっぱい咲くからね。
 唐櫃の冬はとても寒いけど、おじさんみたいに寒さに負けてはだめだよ。寒いからといって、外に出なかったり、しんどいからといって、なまけたりしてはだめだよ。このことを1年生の子に言っていてね。」
 こんな話を、さくらのおじさんがしてくれました。
 入学式の前に、講堂に入ってくると、今みなさんが座っているパイプ椅子が
「校長先生、今日は1年生の入学式でしょ。きのう。6年生のお兄さんやお姉さんがぼくの顔や体をきれいに拭いてくれたよ。それだけではなく、床もきれいに拭いてくれたのよ。バラバラになっていた椅子をきちんと並べてくれたのよ。きっと1年生のみんなは気持ちがいいでしょうね。
 それからね、ぼくの友達の1年生の教室の椅子や机もきれいにしてくれたから、落書きをしたり、きずをつけたりしなように言っておいてね。」
 こんな、話を椅子のお兄さんがしてくれました。
 先ほど、校門のそばに行くと、池の鯉のおねえさんが
「校長先生、きょうはかわいい1年生の入学式でしょう。私たち、いっぱいお友達ができるからうれしいね。でも、ちょっと心配なことがあるの。それはね、私たちに石を投げていたずらしないかな。春休みに池の水が温かくなったので、遊んでいると、道の方から石が投げ込まれたの。私の頭にこつんと当たってタンコブができたの。そんな子はいないね。また、池の周りのお花さんを折ったりする子はいないかな。ちょっと心配だな。みんな友達だから可愛がってね。と言っておいてね。」
「うん、分かった。ちゃんと言っておくからね。」
 こんな話を池の鯉のお姉さんがしてくれました。
 みなさんのきれいな目をみていると、さくらの木のおじさん、椅子のお兄さん、鯉のお姉さんのこと心配なんかしなくてもいいよね。

 さあ、今日から唐櫃小学校の1年生。りっぱな1年生としてがんばってくださいね。1993年4月9日入学式