落ち着きのない子へのかかわり

 
「落ち着きがない」「周囲の刺激にすぐ反応し注意が散漫になる」「整理整頓が苦手である」「飽きっぽい」「反省心や後悔の念がない」「カッとなりやすい」などの症状をもった子が多くなっています。
今日「注意欠陥多動性障害」(ADHD)をもつ子どもたちへの指導の必要性が叫ばれています。このような子は、前に述べた症状をもっています。ADHDの子どもたちは一般的には知能は悪くありませんが、幼稚さがあり、他の子どもたちと同調できない状況がみられます。そのために「いじめ」を受けやすい面もあり、この子たちへの医師も参加しての専門教育機関の設置が叫ばれています。
この質問の方のお子さんが、ADHDであるということは言えませんが、是非一度専門の方に相談されることをお勧めします。欧米では六十年も前に研究が始められ、専門の教育機関も設置され、薬も開発され、効果をあげていると聞きます。
残念ながら、日本の公立学校では、知能や情緒の面で通常の学級に適応の難しい子のための教室は設置されていますが一般知能の高いADHDの子どもたちのための教室はないような状況ですが、近い将来設置されるだろうと思います。
 現在は、家庭と学校が協力してこの子たちへかかわっていかなければならないと思います。
 この子たちへの対応で何より大切なことは、安心感を与え、その子のペースに合わせ、ほめていきながら少しずつ注意を集中させていくことです。また、この子の特徴をよく理解し、ペースに合わせて丁寧に教えていくことも大切です。
決して、親がカッとなり、声を荒らげたり、体罰を加えたりすることはするべきではありません。この子たちの可能性を信じ、あたたかい雰囲気の中、家族全体ではぐくんでいってほしいです。

「主は私の羊飼い。私は乏しいことはありません。主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。」 詩篇23篇1節〜2節