朝会の話 46地球にやさしい環境を

 おはようございます。
 今日は日曜日ですが、お家の方々にみんなが勉強している様子をだくために、特別に学校にきました。みんなが、楽しく勉強している様子を見ていただきましょう。教えてもらっている様子を見ていただくのではなく、みんなが自分からいろいろな活動をしている様子を見ていただきましょう。
 昨日は、朝からひどい雨が降りました。みんなが学校から帰る頃は一番ひどい雨でしたね。大変だったね。
 昨日ことです、その雨の降る中、登校班の集合場所で捨てられている空き缶をみんなで集めて学校に持って来てくれました。35個も集めた登校班がありました。すごいですね。
 これは、福祉委員会の提案で毎週土曜日は空き缶を集めようという活動をすることになったそうです。とても素晴らしい活動ですね。空き缶を捨てないで、集めることによってこの唐櫃の町が美しくなるし、去年お話したように、海の魚の住まいが守られるし、沢山の電気を使わなくなるし、いいことばかりですね。
 先生が1年生を教えていたときに、やっくんという子がいました。1学期に、画用紙で袋を作り、その袋に色紙でかざりをはることをしていました。早く作り終えた、やっくんは、下に落ちている切りはしの色紙を集めているのです。
 先生は、やっくんに
「やっくん、教室をきれいにしてくれてありがとう。」
と言いました。すると、やっくんは
「ちがうんだよ。ぼく下に落ちている色紙を集めておくんだよ。」と言いました。そして、
「ぼくのお母さんが『切り捨てた小さな紙でもまだ使えるだよ。だから、捨てないで集めておきなさいよ』といつも言うんだよ。」と、言いました。先生は、やっくんや、やっくんのお母さんはとってもえらいのだなあと思いました。そこで、先生の組では、色紙や画用紙の切れはしは袋に入れて残しておくことにしました。だから、図工の時間が終わっても、教室はごみが少ないし、ごみ箱にも少ししかごみが捨てられませんでした。
 1、2学期で、その切れはしの紙がいっぱい集まりました。そこで、画用紙は、紙版画を作るときに使うことにしました。また、色紙ははり絵を作るときに使うことにしました。いろいろな色の色紙が沢山あったので、とても素晴らしいはり絵ができました。
 先生は1年生の子に
「この紙は何から作るのだと思いますか。」
と聞きました。すると、
「ぼく、知っているよ。この紙はね、廃品回収に出す紙から作るん だよ。ぼく、お母さんに教えてもらったよ。」
と答えてくれました。先生はもう一度聞きました。
「その、廃品回収に出す紙は何から作るの。」
「うん、分からないよや。」
「そうだね、1年生には難しいね。あのね、紙はね、木から作るん だよ。」
と先生が言うとみんなはびっくりしました。
 南の国々には、ジャングルといって木がたくさん生えているところがあります。今頃、困ったことが起こりつつあります。それは、昔は、南の国では雨がとてもよく降りました。そして、木がとてもよく育ちました。ところが、木をよく切るようになってからは、雨が少なくなりました。そうすると、木の育ちが悪くなり、木の数がだんだん少なくなるばかりです。
 なぜ、木をよく切るようになったのかというと、紙をたくさん使うようになったからです。
 今月は、地球にやさしい環境を守る月です。空き缶集めることも、切りはしの紙も大切に使うことも、地球にやさしい環境を守ることになります。
 いつまでも、すばらしいこの地球が続くように、小さなことですが、私たちも力を注ぎましょう。
 今日は、地球にやさしい環境をというお話でした。
1993年6月20日