子供との会話を楽しもう

 
少子化にともない、大家族はなくなり、一家族三人、四人という家族構成の家庭が多くなってきました。そのため、子ども一人一人に部屋が与えられ多くの子どもが部屋を持っているような状況が増えてきています。ある調査によると、小学生では約4割、中学生になると約6割の者が「自分の一人部屋」を持っている状況です。
 そのため、子どもたちは子ども部屋に閉じこもってしまい、親の注意が行き届かなかったり、親子の会話が減ってしまうというようなことが目立ってきています。親の気付かない間に、もしくは目を背けてきた間に、子ども部屋が犯罪の場になってしまう例さえ見られます。
 子ども一人一人に個室が与えられるようになったのも比較的最近のことであり、子ども部屋をいつどのように与えるかということについて、必ずしも親が十分に配慮していないように思えます。
 欧米の家庭では、子ども部屋があっても子どもはできるだけ居間にいるようにする、ある年齢になるまで子どもは自分の部屋に鍵をかけてはいけない、友人が遊びに来ても個室のはいるまでに必ず親に紹介するなどといって様々なルールが決められているとききます。
 わが国においては、かつての時代は、狭い家に多くの家族が住み、子どもたちは二、三人が一つの部屋で生活していました。そういう中で、たとえ親が忙しくても、子どもたちはきょうだい同士で生きるすべてのことを学んでいました。
 ところが、今日ではそのようなことは期待できない状況です。とするならば、親がその代わりをしてやらなければならないのではないでしょうか。
 ところが、親は忙しいと言って、子どものことをかまっていられない家庭があまりのも多すぎます。
 子どもの心を育てようと思えば、子どものよき成長を願うならば、親は子どもと十分に接し、子どもと会話することを楽しみ、子どもと共にいることを喜びとしていかなければなりません。
「見よ。兄弟たちが一つになって共に住むことは、なんというしあわせ、なん という楽しさであろう。」  詩篇133篇1節 グッドニュース「母と子の相談室」より