父親の役割 三

 朝早く出勤し、夜遅く帰る父親は、奥さんから助言を求められても十分な助言はできません。それでは、父親の役割が十分に果たせません。母親の願いに答えるためには、何よりもまず、わが子をよく知ることから始めてみてほしいです。いくつかお父さんに質問を出します。
・子供のクラス担任の名前を知っていますか。会ってお話したことがありますか。
・子供と仲のよい友達の顔と名前は何人ぐらい一致しますか。何人の子と話したことがありますか。
・子供がいつもどんなテレビ番組や本(マンガ)を見ているか、知っていますか。それぞれ三つぐらいのタイトルをあげられますか。
・誕生日のお祝いに本人は何を欲しがっているか、分かりますか。三つぐらい候補をあげられますか。
・子どもが得意なことと、苦手と思っている事柄を即座にあげられますか。それと子どもの本心とが一致していますか。もし、十分に答えられなかったら危機感をもっていただく必要があります。父親の手の届かない所へ行ってしまった子どもに救いの手は及びません。何よりもまず、わが子をもう一度良く知ることから始めてください。
 そのためには、子どもさんと一緒に遊ぶということが何より大切です。車で遠出する必要はありません。近くの公園で遊んだり、いつも子どもが遊んでいる所に出かけたり、自然の中で思い切り遊び回ったりするだけでよいのです。
 その間、母親は家事ができる時間が生まれてきます。それだけで、母親の心の余裕ができます。母親の相談にのるという言葉のやりとりだけに限らず様々な形で支えることができるのです。
 今日の子どもの置かれている状況を見ると、母親だけでは解決できない問題が余りにも多くあります。どうしても父親の出番が必要なのです。
「幼な子らをわたしの所に来るままにしておきなさい。止めてはならない。」そして彼らを抱き、手をその上において祝福された。マルコによる福音書10章14節から16節
グッドニュース 「母と子の相談室より」