いじめ 五

 「いじめられっ子も親のせい?」という本の広告が新聞に出た途端、出版社元の主婦の友社には抗議の電話が相次いだとある新聞に書かれていました。「いじめは、どんな場合でもいじめる方が悪い。いじめた側の子供にはしっかりと責任を取らせるべきだと思います。」と著者である田中喜美子さんは言ってられます。しかし一方で、いじめを生み出す土壌の一つとして、家庭の子育ては無視できない。いじめは、子どもの発する悲鳴だ。自然や遊びや仲間を奪われ、テレビやテレビゲームの仮想現実の中で受け身の生活を強いられる悲鳴。母子のカプセルに閉じ込められ、生きる力の芽を摘み取られることへの悲鳴…。とも書かれています。 
確かにその通りだと思います。そこで、いじめをしない、いじめに打ち勝つために家庭教育で気を付けなければポイントを何点か書いてみます。
1 子どもと一緒に地域行事等に参加し、他者との交流しふれあう機会を多くもつこと
2 話し合いで家庭内の仕事を役割分担し、家族同士助け合ったり、約束を守って責任を全うする経験を積ませること
3 複数の尺度で子どもを評価し、子どものもち味や良さを認め、精神的な安定感と生きる意欲をもたせること
4 子どもが失敗したときには、頭ごなしで叱るのではなく、子どもが自己の行為を振り返り反省する機会を与え、やり直す機会と新たな意欲をもたせる工夫をすること
5 子どもからの相談や訴えに対しては、素直に耳を傾けるとともに、正すべき必要があるときには厳しく正すこと
6 人間として身につけるべき基本的な生活習慣・態度等については、幼児期から厳しく指導すること。特に、人間は辛抱しなけれ ばいけないときがあることを指導すること
7 自己決定し、自己指導できる力を、もった子どもを育てるために、幼児期から発達段 階に応じて、子どもが自分で判断し決定する場を意図的に設定すること
8 子どもの教育やしつけが母親だけの責任にならないよう父親も積極的に参画すること
「わが子よ、あなたは父の教訓を聞き、母の教を捨ててはならない。」 箴言第1章8節
 旧約聖書箴言には子どもに対する教が書かれています。是非一度お読みください。