集団生活になじめない子二

 
 「今年幼稚園に入りましたが、一人っ子でわがままなせいか、集団生活についていくのが難しいようです。どうしたらよいでしょうか。」
 今回は、自分ひとりだけの世界に入り込み、他人とのかかわりが持てない子(例えば、みんながすべり台で遊んでいるのに、一人だけで砂場で遊んでいるような子)の場合について書いていきます。
 一人だけで、自分だけの世界にのめりこんでいる子どもたち(このような子どもたちはどもと言えませんが)ずいぶん多くなりました。
 その原因はいろいろ考えられます。質問のように、兄弟が少ないということ、それだけでなく、子どもたちのまわりに一緒になって遊べる子どもたち少なくなっていることも原因の一つでしょう。
 また、幼い時からいろいろな習いごとや塾に通い子どもたちが増え、子どもが非常に多忙になってきたため、学校外でのども同士のふれあいが少なくなっていることも一因でしょう。それだけでなく、自然環境が破壊され、子どもたちが自由に遊べる空間が減少してきているのも大きな原因です。
 そのため、野球やサッカーのようにルールある遊びはできますが、自分たちの身体だけを使う素朴な遊び(うまとび、ながうまなど)はあまりしません。また、自然の中で遊ぶことよりも東京ディズニーランドのような所で遊ぶ方が好きです。それとともに、外見的にはみんなで遊んでいるように見えても実は一人だけで遊んでいる場合も多いです。その遊びの代表はコンピュータ・ゲームでしょう。それでも、仲間たちと一緒にいる場合はまだよいのですが、どうもそれが苦手だという子どもたちも多いです。
 このような子どもたちは、集団の中で多くの友達と遊ぶことが下手です。集団の中で遊べなくなった子どもたちの存在は、生きるための基礎を培う子供時代の喪失を意味しています。私たちはこのような現実を直視し、対応策を立てなければなりません。
 そのために、何よりも私たち大人のなすべきことは、子ども時代独自の意義を認め、子どもとしての生活をどもに満喫させることです。 週休二日制になっている現在、この制度を十分に活用し、親も、かつての子ども時代を思いだして、子どもと共に神が創造された自然の中に飛び出していくことが何より大切なことです。
「神が造ったすべての物を見られたところ、それは、はなはだ良かった。」 創世記1章31節