お母さんは間違っていませんか8 産まれた時から抱いて

 
 
 子どもに活力をもたらす生活習慣づくりが幼児期には大切なことです。その一つにみんなと楽しく食事ができるということがあります。子どもにとって栄養だけでなく、心も満たす食事の場があるということは子どものすべての成長にとって欠くべからざることです。
 赤ちゃんは生まれてより、他人にすべてを任せていますが唯一、自ら積極的に働きかける最初の活動は、生きていく源としての糧、母乳を摂取することです。子どもが母親の乳房を自ら捜し求め、生まれた時から備わっている吸引する力を用いてお乳を摂取している姿に感銘を受けます。
 この時こそ子どもの心を育てる大切な時です。
 まず、神への感謝を献げる時です。豊かに糧を備えてくださる方に祈りをもって飲ませ始めましょう。成長してから与えられた食べ物に不満を言う子は、この時の祈りがなかったのではないでしょうか。
 次に、子どもからの眼差しを受け止める時です。お乳を飲みながら子どもは母親に眼差しを向けます。語りかけます。その時に母親はその眼差しにしっかりと応えたいものです。先日にも書きましたように、母親はテレビを見ながら子どもにお乳を飲ませるというようなことはやめるべきです。しっかりと子どもの眼差しを受けて、語りかけましょう。
 三つ目には、子どもが母親の愛情を感じる時です。と同時に母親も子どもに深い愛情を感じる時でもあるのです。母親のふところに抱かれた子どもは一番安全な一番あたたかいところで満足します。大きくなっても子どもは母親の胸に飛びついてきます。病の時、心に悩みがある時、何かを訴えたい時には必ず子どもは母親のふところに飛び込んできます。それは、母親の愛情を求めている時であるとともに、母親が愛情を与える時でもあるのです。
 しかしながら、様々な理由により母乳を与えられない方もおられるでしょう。しかし、お母さんは赤ちゃんを胸に抱き、母乳を与える時と同じようにしてあげましょう。母親を経験していない者がこんなことを書くのは失礼かと思いますが、お許しください。
 「天からのパンで彼らを満ち足らわせた。」詩篇105篇40節