心の教育シリーズ2夫婦協力した子育てを


 子どもの心の成長にとって幼少期は極めて大切な時期です。この時期、子どもは親とのふれあいを通じて「自分は愛されている」というやすらぎを得ます。特に乳児期においては大切なことです。
 ところが、現在育児に自信をもてない母親が増えています。そのため、子どもとのふれあいよりも、ヒステリックに叱ってしまう場合が多いです。特に、専業主婦の方に育児に対する不安要素が高いです。なぜならば、専業主婦は子どもと接する時間が長いだけに、育児のみの狭い世界に閉じこもりがちのため、逆に不安を高めてしまうのです。
 それに対して、家庭の外で働く母親については、専業主婦に比べて育児に対して不安要素は低いです。(育児と仕事とを両立させることには悩んでいますが)なぜならば、子どもと接する時間は短いですが、その時間に心を集中させて子どもと深くふれあってしつけを行っています。また、共働きのため父親にも子どもを育てる役割が与えられ、夫婦が協力して子どもを育てている場合が多いからでしょう。
 このような現状ですから、専業主婦の場合でも、父親は、これまでは子育ては母親に任せておけばよいという思いを捨て、また、仕事一辺倒の生活を見直して、もっと家庭の中で子育ての役割を積極的に担っていくことは必要なことです。
 子どもの心を育てるためには、夫婦間の足並みをそろえ、一致協力して子どもを育てていくようしてほしいものです。子育てに対して父親の役割はいろいろありますが、何よりも大切なことは、家庭の中で言葉に出して会話をすることです。ところが現実は案外少ないようです。特に父子間の会話が少なく、子どもが成長するにつれてますます少なくなっていく傾向があります。
 思春期の子どもたちにとっては父親との会話が何より大切です。もっともっと、父親は子どもと言葉を交わすことに関心をもってほしいものです。
 そのために、一番短銃なことですが、朝のあいさつをしたり、子どもと一緒に家事をしたり、一緒にスポーツをしたり、仕事をしたりして会話を増やし、夫婦で協力して子育てをしていくよう努めてほしいです。
 
「どうか同じ思いとなり、同じ愛の心を 持ち、心を合わせ、一つ思いになって、わたしの喜びを満たしてほしい。」
                      ピリピ人への手紙第2章2節