心の教育シリーズ1 家族一緒の食事を


 今日の家庭における子どもの教育の問題はこのままで放って置くわけにはいかない現実に直面しています。今まで、どちらかというと、目に見えるもの(学力とか学歴など)に力を入れ過ぎ、子どもの心を育てることをおろそかにしてきました。その結果が今日の子どもの姿となっているのではないでしょうか。何よりも子どもの心を育てるために、一人一人の親が家庭の在り方を見つめ直していかなければなりません。
 小学生から高校生にかけてのすべての子どもたちは、家庭の最も大切な働きとして「家族のみんなが楽しく過ごす」ということを一番に挙げています。また、自分の家庭に望むものとして、このことを挙げている子どもが圧倒的に多いです。
 ところが、現実は育児に対する不安を覚える母親も多く、子どもの虐待も増えてきています。家庭が、みんなが楽しく過ごす場になっていないようです。
 何よりも家族が共に食事をし、団欒の時を過ごす機会が減少してきています。
 母親自身も仕事が忙しく、子どもたちも塾通いなど家族それぞれの生活行動が多様化し、子どもだけで夕食を食べることも見受けられてきています。
 また、テレビを見ながら食事を食べるような家庭も多いようです。
 せめて一日一回家族が顔を合わせて食事と共にし、家族のみんなが楽しく過ごす時を持つようにしていくようにしてほしいものです。
 そのような時にこそ、一日にあったできごとを語り合い、豊かな会話をもつことができるのです。親はこの機会に子どものことについていろいろなことを知る時でもあり、子どもは親の生き方考え方を学ぶ時でもあるのです。
 
「よろこびと、まごころとをもって、食事を共にし、神をさんびし、すべての 人に好意を持たれていた。」   使徒行伝2章46・47節