のびのびとした子を育てる生活習慣づくり(2)

Q わたしの子どもは小学校四年生ですが生活習慣が身についていないように感じます。靴はばらばらに脱ぎ、机の上は整頓ができず、朝も自分で起きられない状況です。ほっておけば朝、顔も洗いません。いくら言っても身に付きません。どう指導すればいいのでしょうか。
A 先月号では、生活習慣のもっとも基本的なこととして、「朝早く起きること」の大切さを述べました。今月は、二つ目として「挨拶をする」ことの大切さを述べます。
 わたしの家の前は小学校、中学校の通学道路になっています。子どもたちが通学する頃に家の前に出る時があります。その時には子どもたちに朝の挨拶をするようにしています。また、子どもたちが帰ってくる頃にも家の前で掃除などをしている時「おかえり」と声をかけます。しかし、「おはよう」「いってらっしゃい」「お帰り」と言ってもなかなか返事が返ってきません。時々は子どもたちの方から挨拶をする子もいますが、ほんのわずかです。 
 わたしが校長をしていた時には毎朝時間の許す限りは校門の前に立ち朝の挨拶をするようにしていました。
 この時も初めのころはなかなか身についていなかったです。朝会で子どもたちに話しかけたり、学級で指導をしてもらったりしました。また、PTAの会合でも親に協力を求めました。
 朝、親がまず子どもに言葉をかける言葉は「早くしなさい」と言う言葉が一番多いです。それでは、子どもに朝の挨拶は身に付きません。わたしは親に「まず子どもに麻一番、言葉をかけるのを『おはよう』にして下さい」とお願いしました。この習慣が親に身につけば、子どもは朝の挨拶が自然に身に付きます。
 子どもに挨拶の習慣を身につける前に親自身が「おはよう」「行ってらっしゃい」「おかえりなさい」この基本的な挨拶の言葉を身につけてほしいものです。
 わたしの勤務した学校の校門前は、高校生の通学路でもありました。わたしは小学校の子どもたちだけでなく、高校生にも、通勤される大人の方にも朝の挨拶をしていました。いつの間にか高校生の方からわたしに挨拶をしてくれるようになりました。もちろん大人の方も。校門前だけでなく電車の中でもわたしに挨拶をしてくれるようになりました。地域が一つになれば子どもにしっかりと身につくものです。そのきっかけは何よりも家庭です。親自身です。
 復活後のイエス様は婦人たちに最初に掛けられた言葉は「おはよう」でした。
 すると、イエスが彼女たちに出会って、「おはよう。」と言われた。
 マタイ28章9節