のびのびとした子を育てる生活習慣づくり(1)

Q わたしの子どもは小学校四年生ですが生活習慣が身についていないように感じます。靴はばらばらに脱ぎ、机の上は整頓ができず、朝も自分で起きられない状況です。ほっておけば朝、顔も洗いません。いくら言っても身に付きません。どう指導すればいいのでしょうか。
A このような子どもたちはあなたの家庭だけではないようです。朝食を食べないで学校へ行く子も結構多いようです。
 朝食を食べないで学校へ行けば、元気で飛び跳ねる子どもらしさが満ち満ちた生活ができません。
 子どもらしさが満ち満ちている子どもは、遊びが大好きです。遊び時間になっても授業をしている先生は、熱心なよい先生とは子どもは判断しません。十分に遊ばせてくれる先生ほど子どもに好かれます。
 それほど子どもは元気に満ち満ちています。ところが朝食を食べないで学校に行く子は、子どもにとって一番大切な元気はつらつと遊ぶことができません。
 わたしが校長をしている時には、毎朝校門で子どもたちと朝の挨拶をしていました。遠くからでもわたしの姿を見た子どもは走り寄って来て、「校長先生、おはようございます」とにこにこと朝の挨拶をします。このような子は朝ごはんをしっかり食べてきた子です。
 ところが、朝食を食べてこない子は朝から元気がありません。とぼとぼと歩いて顔を上げようとしません。当然です。十二時間以上もしっかりとした食事をしていないものですから。
 この子は子どもにとって一番大事な子どもらしさに満ち満ちた生活ができるはずがありません。
 生活習慣の基本はいろいろとあるでしょうが、何よりも朝食をしっかり食べるということの習慣を身につけることです。
 そのためには、朝早く起きるということです。これは子どもだけに課するわけにはいきません。親自身が朝早く起きる習慣を身につけないとだめです。わたしはこのことを様々な親との対話の時に話をしました。もちらん子どもにも意識させることは当然ですが、親自身が意識改革をしなければなりません。そのためには夜遅く寝るという習慣をやめさせるべきです。年齢によって違いはあるでしょうが十時間から八時間の睡眠が子どもには要求されます。
 せめて七時には起きてゆっくりと朝食を十分に食べさせて学校におくりましょう。これがのびのびとした元気な子どもを育てる根本です。
 「イエスは、朝早くまだ暗いうちに起きて、寂しい所へ出て行き、そこで祈っておられた。」 マルコ1章35節