思春期を迎える子どもたち(18)

 中学三年生になると、それぞれの学校で実施される親・子・担任教師の三者面談があります。これは一般には進路相談です。この他に子どもが問題を起こした時の呼び出し面接や、家族の問題などで親の方から申し出る面接相談もあります。小学校でも、親との面談の時に子どもと共に面談をすることもあります。
 ここでは中学生の進路相談に焦点をあてて考えてみたいと思います。
 一般的に子どもが問題行動を起こす場合、親子間の心のつながりが希薄な場合が多いです。親子間で心のつながりが見られなければ、大切な子どもの進路の問題でも三者面談は進めにくいものです。
 このような場合、面談の時、親子で意見のぶつかり合いになり、親は子どもの思いを受容できなく、子どもも親の思いを受容できない状況に陥ります。
 このような場合は、三者面談に先立って母親との面談が必要になります。
 子どもの進路を相談する三者面談のまえに、何よりも先にするべきことは、ある程度の生き方や職業観を親子で話し合っておく必要があります。この時は母親だけでなく父親も共に話し合いの場につくべきでしょう。その際母親と父親の考えに違いがあるならば、前もって夫婦でよく話し合っておく必要があります。
 また、子どもは親の生き方をよく見ています。口先ではえらそうなことを言っておきながら、実際の生活が乱れていたら子どもは納得することはできません。
 中学三年生の時の三者面談は必然的に子どもの能力や適性を考えなければなりません。子どもは中学三年生になれば、子どもの身近な大人(父母や祖父母)の職業観や生き方を通して自分の能力・適性・生き方について理解を深めていく必要があります。
 わたしには、三人の子どもがいます。長男は、わたしや妻の父、すなわち祖父の生き方に影響を受けました。次男は親しくしていたいとこやわたしの影響を受けました。また長女は母親の生き方の影響を受けました。
 このように子どもは身近な人たちの影響を受けて自分の職業観や生き方を学びます。そうでなければ三者面談が「なんとなく高校でもいこうか」という状況になってしまします。
 「神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に受け入れられ、完全であるかをわきまえ知るために、心の一新によって自分を変えなさい。」 ローマ12章2節