友だちづくりを考える(4)

 先月号では「こんな子どもが友だちに好かれる」と10項目あげました。しかしながらこのような子どもたちが少ないことも述べました。その原因は子どもの数が少ないことが影響していると思いますが、何よりも親の考え方がかつての時代と異なってきたような気がします。自分の子どもさえ良ければよいという考え方あるのではないでしょうか。子どもの将来のことを考えれば、子どもが友だちに好かれる子どもを育てることが何よりも大切なことです。そのために親はどんなことをしてやったらよいのか、今までに述べたことを踏まえて考えてみたいと思います。
 第一には、友だちに好かれることが子どもの成長にとっていかに大切なことであるかを、親はしっかりと認識していくことです。この認識があってこそ、友だちに好かれる子どもに育てるために努力を惜しまずにしていく親になることができます。
 第二に、友だちに対して心を開き、友だちを自分のほうから先に好きになれる子どもに育てることです。そのために、友だちと楽しく語り合える子どもにしたい。そのためには親は子どもの友だちの悪口を言ったりして、友だちについて悪いイメージをつくることは避け、友だちについて良いイメージを作ってやりたいものです。
 第三に、友だちの立場に立って考えることができ、友だちの身になって友だちに思いやりをもつことのできる子どもを育てたいものです。
 第四に、友だちと好意的関係を作るための方法を教えてやる親でありたいものです。たとえば友だちから魅力をもたれるような言動や友だちを楽しくさせるような楽しみ方を教える親であることも必要です。
 第五に、幼い間に、誰とでも素朴にくったくなく付き合える力を育てる親でありたいものです。子どもがみんなと楽しく遊んでいる時それをそっと見守るような親でありたい。その中でこそいろいろな友だちと付き合うことのできる力が育つものです。
 第六に、地域社会で親同士が仲良しであると、子ども同士も安心して仲良しになれます。子どもの仲間づくりは、親同士の仲間作りから生まれます。
 子ども仲良く友だち付き合いができるためには何よりも、親同士がいがみ合ってはだめです。
「あなたがたは互いに愛し合いなさい」ヨハネ13章34節 グッドニュース2006年10月号「母と子の相談室」より