朝会の話 102 震災後4回目朝会 震災に負けずにみんな頑張っています

 おはようございます。
 震災が起こってもう8週間も経ちました。いろいろな新聞やテレビによると、このような時に小学生のみんなもとてもよく頑張っているとのことです。
 小学生だけではありません。中学生も高校生も頑張っています。
 明日は、中学校の卒業式です。そして、16日は高校の入学試験の日です。3学期の一番大切な時に、家を失い、勉強道具もなにもなく、思うように勉強できなか中学生もたくさんいます。また、学校へ行って勉強したいと思ってもできない学校もありました。でも、運動場にテントを張って、そこを教室にして勉強に励んだ学校もあります。
 高校生も大変よく頑張っています。先生の子供は高校の先生です。地震があった翌日、何人かの高校生が学校にきました。この子たちは、大学の入学試験を受ける3年生の子たちだそうです。その子たちが、学校に来て「先生、ぼくができることはありませんか。このような時に、入学試験の勉強をするよりも、もっとやらなければならない大切なことがあると思うのです。これから1週間、避難されている人たちのお手伝いをします。」この子たちは、垂水から、歩いて長田高校に1週間来たそうです。そして、夕方までいろいろな手伝いをしたそうです。そして、入学試験が終わったらまた来ます。と言って試験を受けに行ったそうです。
 また、自分も避難しているのに、避難されている人の手伝いを一生懸命にしました。先生の所にガスが出るようになり、お風呂が入れるようになったら、先生の子供は何人かの高校生を連れてお風呂に入りました。とてもうれしそうでした。
 先週までこの学校にかわってきた1年生の白根さん、御影で地震に会いました。家が潰れ、その中に閉じ込められたそうです。しかし、多くの人に助けられました。御影小学校も授業が始まったので、御影に帰りました。自分の住む家はありません。でも、御影小学校の避難所に入って、そこで生活をするそうです。家はまだないけれど、頑張って勉強しますと言って帰りました。
 その他多くの子供たちは、自分ができることを一生懸命に頑張っています。
 このような子たちがいるから、神戸はきっと立派な町になっていくでしょう。
 どうか、皆さんも、どのような苦しいことにも負けない強い心をもって、前よりももっと素晴らしい神戸の町を造り上げてください。先生も今、できることに精一杯力をつくしていきたいと思っています。1995年3月13日