親の生き方が子どもを育てる

「うちの息子は中学生ですが、朝なかなか起きません。どうしたらいいでしょうか」という質問がよくあります。また「子どもが朝なかなか起きません。先生から言ってください」と学校に持ち込んでくるお母さん方もあります。
 今、日本は、家庭の教育力が低下しています。幼稚園で親を対象にした「子育て教育」をするようにしたり、文部科学省が中心となり家庭教育の充実を唱えたりもしています。
 親が、子どもにしつけをしっかりとやらない限り日本の三十年後、五十年後は危機を感じます。
 日本の青少年は荒れています。非行、家庭内暴力、授業妨害、不登校、性の乱れ等留まるところを知りません。すべて母親から生まれて家庭の中で育てられた子どもたちです。この子たちは赤ちゃんの時から親の気分のままに育てられて、やっていいこと、いけないことのしつけの基本を体が覚えていないために、もがいているのです。それだけではありません。この子どもたちが親になった時には、しつけの方法がわからず、虐待という方法でしか子どもを育てられない親になってしまうのです。
 もっともらしい子育て論はいろいろあります。様々な子育て論に迷い、子育てに自信を失ったと泣いている親も少なくありません。子育ては家の中にあります。親の体の中にあります。
 親の生活のリズムが子どものしつけのポイントです。自分の生活が上手にできる人がしつけ上手の親と言えます。しつけの下手な親は、これではいけないと反省しながら朝はダラダラして、やっと起きて、子どもには「いつまで寝ているの、学校間に合わないよ!」と口うるさく言い「早く起きなさい」「早く学校に行きなさい」「中学生だからいつまでもお母さんに頼らないでしなさい」と小言ばかりではあなたの子どもは育ちません。
 朝のあいさつの、しつけのポイントは意識してお母さんからあいさつをし、子どもから進んでやるまで体で覚えるまで「おはよう」とお母さんから明るく言うことです。しつけは親が身をもって実行し、子どもが体で覚えるまでやることが一番の基本です。
「自分のからだをもって、神の栄光を現わしなさい。」?コリント6章20節 グッドニュース2002年10月号「母と此の相談室」より