朝会の話66 春はすぐそこまで

 おはようございます。
 3月に入りました。ついこの間まで、雪が残っていたこの唐櫃ももう雪も消え、春の近付く音が聞こえてきました。
 先生が校門でみなさんに挨拶をする時には、ついこの間までは太陽が顔を見せませんでした。でも、この頃は太陽が先生に「おはようございます」と言ってくれます。暖かい陽射しがとてもうれしいです。
 去年、六甲自然の家からいただいてきた、ふきのとうも顔を覗かせてくれています。そして「校長先生、僕たち暖かくなったからうれしくてたまらないの。長い間土の中で早く暖かくならないかなと待っていたんだよ。暖かくなったと思って顔を覗かせたのだけど、雪がいっぱいあったんだよ。でも、僕たち元気よく頭を持ち上げたのだよ。」と言ってくれました。
 池の底で、死んだように暖かい春のくるのを待っていた、池のこいたちも、泳ぎはじめました。「私たちね、寒い冬の間はあまり冷たいので泳ぐ元気がなかったのだよ。でも、池の水もだんだん暖かくなってきたから少しずつ、泳ぎ始めたんだよ。でもまだ池の水は冷たいから元気がでないんだよ。唐櫃小学校多くの子が、死んだのではないのと心配してくれたけれど、死んでいたのではないのよ。もう少し池の水が暖かくなったら、元気で泳ぐからね。」と言ってくれました。
 「校長先生、僕たちは寒いけれど、元気よく花を咲かせているよ。みんなに教えてあげてね。」と白いかわいい花が言いました。
 すると、「校長先生、私たちも寒さに負けないで大きな花を咲かせているんだよ。みんな私たちのことを知っているのかな。みんなに教えてあげてよ。」と大きな赤い花が言いました。
 さあ、みなさん、これらの花はどこに咲いているのかな。ちゃんと見つけてあげてくださいね。
 暖かい春をもうすぐそばまで来ています。1994年3月7日