学校の様子をきちんと聞く2

 
 まず、友だちとのけんかの後、告げ口をする子の場合です。子どもの告げ口の後には、自己弁護と自己主張があって、自分にとって不利なことはだいたい省いて親に話します。親がこの点を気づかず、頭から子どもの言い分だけを受け入れて「そうなの、ひどい子ね」と相づちを打っていると、将来、ずるい心の動かし方をする人になる恐れがあり、よい友人に恵まれないかも知れません。
 子どもが告げ口をしたときに、十分子どもが話した後で「そんなことがあったの。だけど、けんかは両方にきっと悪いことがあったはずよ。友だちの悪いところばかり見ないで、友だちのよいところをみてごらん。きっとよいところがたくさんあるはずよ。もう一度仲良く遊んでらっしゃい。」とカラッと受け止め、どうすればいいかを教えてほしいものです。
 次に友だちの悪口ばかり言う子には、「人は必ずよい所がたくさんある」という見方、考え方をする心を作ってほしいです。そういう子は、勝気で負けず嫌いな傾向にあります。ですから、何事につけても友だちと自分を比較して、自分の方が正しいと親に認めさせたいのです。
 また、親と子の会話の中で、親が子どもの中にある素晴らしいところ、特に思いやり、優しさ、あたたかさという人間的なよさを「あなたのここが素晴らしいよ。お母さんはそこが大好きよ。」と具体的に言葉に出してほめ、励ましてほしいです。と同時に、一家団らんの時に、他人のよいところをほめたり、感心したりする話題を持ち出してほしいものです。
 最後は担任の先生への不満を言う子がいる場合もあります。このような場合も、親が「お母さんはいい先生と思うよ。お母さん先生大好き」と答えることです。子どもの前で担任の先生を批判しては絶対にだめです。信頼感のないところに教育は成り立ちません。
「すべての人に対する愛を増させ、満ちあふれさせてくださいますように。」テサロニケ第一3章12節 グッドニュース2002年1月号 「母と子の相談室より」