学校の様子をきちんと聞く

 
小学生の子どもたちといい関係をつくるためのことを中心として書いていきます。
 この頃の小学生の子どもたちは、塾通いや勉強に追われたり、親が勤めで不在であったりして、親子の会話が大変少なくなっています。そのため、親子関係がうまくいかない子どもたちも少なくはありません。
 このような子に対して、家庭の愛情が大切であることは、幼児の場合と同じです。
 小学生の子どもは、学校から帰って来るなり、「聞いて、聞いて、今日ね、学校でね」と母親に語りかけてきます。子どもの年齢が低いほど、親の事情をあまり考えずに話しかけてきます。たとえ忙しいときでも、イライラしているときでも平気で話しかけてきます。学校のこと、勉強のこと、友だちのこと、先生のこととお母さんに話したいことがいっぱいあり、すぐに親に聞いてほしいのです。どうしたらよいか教えてほしいのです。ところが、親が忙しいときや、疲れているとき、気分がイライラしているときなど、「うるさい、今お母さん疲れているから」と言って子どもの願いを聞けないときがあります。
 これでは、親子関係はうまくいくはずがありません。このような場合、仮に家事に手を抜いても、親は面倒くさがらずに子どもの話を受け止めて、よく聴き、一緒に喜び、子どもと共感することが大切です。
 このことによって、子どもは心の安定が図られ、次への意欲がわいてくるのです。
 また、親の考え方や生き方、親の願いが子どもに伝わります。まさに子どもの話をきちんと聴くということは子どもの心の成長に欠かせない大切なものです。
 しかし、最近親自身に心のゆとりがないため子ども話を聴こうとしない親が増えてきています。子どもが話をしても聞いてくれない環境にあれば子どもは次第に口を閉ざしてしまいます。その結果子どものことが見えなくなり、何か問題が起きたときにはじめてことの重大さに気付きます。
 小学生の子どもをもつ親は、子どもと目を合わせ、子どもの悩みや相談ごとを聞いてやることが何よりも親子関係がうまくいくことになる秘訣なのです。
「主は私の切なる願いを聞かれた。」詩篇6編9節 2001年12月グッドニュース「母と子の相談室」より