登校をしぶる

 
 次のような質問がきました。これについて一つの考えを書いています。参考になればお読みください。登校をしぶるには様々な理由があります。何よりも親子の触れ合いを大切にしてほしいものです。
問い
 「小学四年の女の子ですが、朝になるとお腹が痛いと言って学校に行きたがりません。夏休み明けからひどくなりました。このままでは不登校になってしまう恐れがあるのではないでしょうか。そうなると大変なことだなあと思いますが。」

 この子が登校をしぶるようになったのは何か原因があるはずです。おそらく、友人や先生との関係、学習や生活面での問題など登校をしぶるようになったきっかけがあると思います。本人に聞いても、あまりはっきりした答えが返ってこないと思います。
1.しぶりだした原因となる状況を可能なかぎり除去する
 私が担任した子にこのような状況の女の子がいました。よく調べてみると必ず水曜日には休んでいるのです。水曜日の学習時間割の
中に問題があったのでした。
 このように原因がはっきりすれば可能な限り除去するようにしなければなりません。担任の先生とよく相談してください。
2.子どもの心の状態を理解する
 登校をしぶる時に腹痛など身体的異常を訴える場合が多いです。親は仮病だと思い登校を無理にさせようとされる場合が多いです。そうなると子どもは家にも学校にも居場所がなくなり、ますます心理的な圧迫が強まりひどくなってしまいます。
 子どもは学校に行きたいし、行かなければならないと思っているのです。しかし、どうしても行けない何かがあるのです。そのことを親は十分に理解してあげる必要があります。子どもは仮病でお腹が痛いと言っているのではないのです。心理的なストレスから身体的異常を訴えるのです。
3.親子のふれあいを大切にする
 登校をしぶったり、腹痛を起こすときの子どもの心は大変疲れています。その時にこそ親は子どものつらい気持ちを受け止めてやる心の余裕が必要です。つかれている気持ちを癒すために、学校とは別の話題を出して気分転換を図るのもいいでしょう。また「今日はお母さんも疲れたから一緒に買い物に行こう」と誘ってみるのもいいでしょう。
 このように学校を離れた子どもとのふれあいの機会を作ることは、本人の気持ちを楽にします。
 そして、学校に行けない気持ちを子どもと一緒に整理し、子ども自らが解決していくように親は支援してあげてください。
 親があせってはだめです。祈り心をもってふれあってください。
「何も思い煩わないで、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。」ピリピ人への手紙4章6節