お母さんは間違っていませんか9 食事こそ子育ての根本


 わたしは、学校に訪問をし、校長先生から今日の子どもの状況について話を聞きます。
 その中で、どの校長先生もおっしゃることは、今日の子どもたちは朝から元気のないということです。
 校長先生は、毎朝、校門で子どもを迎えられています。それですから、毎朝の子どもの様子がよく分かるのです。
 そして、その原因を三つあげられます。その一つは、睡眠が十分でないということ、二つは朝食を食べてこない子が多いということ、そして、三つが朝食を食べてきても偏った食事であるということです。わたしもそうだと思います。
 一日の活動の源は朝食です。特に成長期の子どもの朝食は大切です。
 食事のしつけは幼児期が何よりも大切です。幼児期に十分そのしつけができていなかったり、食事がきちんと食べることができなかったりすると、子どもの成長に大きな歪みをもたらすことになります。
 何よりも、食事は楽しく食べるものであることです。楽しく食べるというのは、子どもの食べたいものを与えることではありません。
 楽しい食事をするためには、まず空腹であることが大切です。間食をし、夜遅くまで起きていると、朝目覚めた時に空腹感をもちません。夕食を午後7時に食べ、朝食を午前7時に食べるとすると、12時間も食べていない状況ですから、空腹感をもつのが当たり前です。朝起きたときに、少し体を動かすとなお、空腹感が増します。
 二つ目には、親の調理に愛情があることです。心を込めて作った調理と、手抜きの調理は一目でわかります。朝食の香りが家中に流れると、臭覚が刺激され、あれこれと料理が頭に描いて、眠っているわけにはいきません。一刻も早く食卓に着きたくなるのは当たり前です。
 三つ目は親の調理への意気込みです。家族の健康を守るのは、薬ではなく毎日の食事であると自覚して取り掛かる。食生活の充実した家族は病気になっても、回復が意外に早いものに驚きます。荒れる思春期の対策に食生活は効果があるとの報告もあります。
 「天からのパンで彼らを満ち足らわせた。」詩篇105篇40節