お母さん間違っていませんか7 幼い時から子どもにしつけを

 今日、幼児性のままで大きくなっている若者たちがいるのが目につきます。
 靴のかがとを踏んで歩いたり、バンドをたるませていたり、下着をはみ出していたり、どこにでも座り込んだりしています。また、紙くずやごみをどこにでも捨てたり、満員のバスや電車の中で大声でしゃべったり、電車の中でふざけて周りの人に迷惑をかけたり、目に余る行為が見られます。
 なんとだらしないなあと思うのは私だけでしょうか。
 さまざまな今日の子どもたちに状況について書いてある本を読むと、幼児性のままで成長した若者が実に多いという事が書かれています。
 日本人は特に幼児期に十分なしつけが必要です。かつての時代は大家族の中で多くの大人たちによって様々な形でしつけがなされて来ました。また、きょうだいも多く、その中でしつけがなされて来ました。地域の方々によってもしつけがなされて来ました。ところが、今日のように核家族化や少子化のため、多くの手によるしつけができなくなっています。そのためどうしてもそれぞれの家庭で十分なしつけがなされなければなりません。
 ところが、親たちは「まだ、幼いからかわいそうだ」という思いでしつけを十分にしない家庭が多いのではないでしょうか。
 食事・睡眠・排泄・洗面・歯磨き・箸の使い方等の個人生活のしつけは、幼いときからしっかりしつけるべきです。子どもが生きていくためにどうしても必要なことです。幼いときにしつけられたことは成長しても身にきちんとついているものです。
 社会的なしつけも家庭で十分になされなければなりません。そのためには親がその手本とならなければ、子どもには身につかないものです。「ポイ捨てババ、子どもにマナー説く」というポスターが貼ってあるのを見ました。これでは子どもに社会的なしつけが身につきません。
 わたしが担任した子どもに「ありがとう」を忘れない子がいました。その子のお母さんと話した時に、「この母にしてこの子あり」と思い知らされました。
 
「わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしはあなたがたに模範を示したのである」     ヨハネ13章15節