お母さん間違っていませんか3 子どもに我慢させることを

 
 先日、バスに乗っていますと、荷物をいっぱい持ったお母さんと小学低学年の子どもが乗ってきました。一つ席が空いていました。お母さんはその一つの席を子どもに座らせました。子どもは悠々とその席に座りました。周りの人は「お母さん頑張っているなあ」と思うかも知れませんが、わたしは苦々しい思いでした。なぜ、お母さんが堂々と座らないのでしょうか。そして子どもに立たせないのでしょうか。
 今日は少子化の時代です。子どもは親から大事に育てられています。子どもに苦労をかけたくないという思いでいっぱいなのでしょう。一人の子どもを父親、母親、祖父母の6人で世話をする時代も遠くはないかも知れません。その上、経済的にも豊かになり、子どもの欲しいものは何でも買ってもらえる状況です。子どもには自分たちのような苦労を担わせたくないという思いでいっぱいなのでしょう。
 そのため、子どもを育てるための一番大切なことを忘れているのではないでしょうか。それは我慢させることです。子どもがほしいと思うものは何でも買い与え、子どもが辛い思いをさせたくないと願い子どもの願いは何でも聞いているような状態です。
 わたしの子ども時代は、我慢するのが当然な時代でした。「欲しがりません、勝つまでは」というスローガンが掲げられるような時代でした。そのような時代は再び来て欲しくはありませんが。もっともっと子どもに我慢させることを実体験させて欲しいです。
 このごろ子どもたちは外で遊ぶことが大変少なくなりました。「缶けり」という鬼ごっこなどをして遊ぶ子どもたちを見なくなりました。鬼になるのを嫌がります。子ども同士の遊びの中にも我慢する体験をしなくなっている状況です。
 様々な子どもに関する事件を知るときに、親がもっと子どもに我慢をさせることを体験させていれば、このような事件はなかったであろうと思います。
 
「忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出す」
ローマ5章4節