心の教育シリーズ12 自然の中で遊ばせよう

 
 先月は遊びの大切について書きました。子どもにとって遊びの大切さはよくお分かりになったことと思います。
 ところが、今日の子どもたちについては、自然の中での遊びの機会が失われてきており、遊びの態様も屋外から屋内へと変化してきています。小学生の遊ぶ場所といえば自分の家や友達の家、近所の家での遊びが増えてきています。
 公園やグランドや学校の運動場で遊ぶことができるのはまだ良い方です。
 自然の中で遊べない状況は、子どもの心身の成長に望ましい傾向とは思えません。親は、子どもがテレビばかり見てテレビゲームなど屋内の遊びにのめり込まないように注意することも大切ですが、それと同時に、野外で遊ぶ楽しさを子どもたちが実感できるような積極的な環境づくりをすることが必要です。
 子どもたちは、自然の中での遊びから多くのことを学びます。自然の中での遊びを通じて、驚きや感動を体験します。それによって、豊かな感性をはぐくみます。自然の中で生きる動植物を知り、自然の環境を大事にする心が養われます。また、自然の中での遊びを通して、忍耐することの大切さをも学んでいきます。さらに、この素晴らしい自然を創造された神への畏敬の気持ちがはぐくまれていくよい機会となります。
 今日、それぞれの学校においても、自然とのふれあいを重視した学習が多く組まれています。兵庫県では、25年前より小学校5年生全員に対して五泊六日の自然学校が組まれ、親元を離れて、豊かな自然の中で素晴らしい体験をする行事を組んでいます。これを通して子どもたちは大きく成長します。
 親は、学校だけに頼らず、できるだけ子どもを自然の中に連れ出して伸びやかに遊ばせ、動植物など自然とのふれあいを促し、その楽しさを気付かせる努力をしてほしいものです。とくにこの様な機会を通して父親を含めた家族全員で子どもを育ててほしいものです。
 時には、親から離して子どもだけで参加させるような機会をももってほしいものです。
「神はお造りになったすべてのものをご覧になった。見よ。それは非常によか った。」創世記1章31節